2010/11/02

インド旅行記 13

【28th】


遅くに飲んでいたので、翌日朝は9時近くまで寝ていた。まず、地球の歩き方の電話番号は繋がらなかったので、改めてインターネットで調べた。なんと、time starにメガネがあった!しかしメガネケースは無いので郵送できないとのこと。ネットカフェのお兄さんの友達がコルカタから来るときに持ってきてくれる、とのことだった。本当に助かる。1~2ヶ月かかるとしても、新しいのを買うより十分安い・・・うまくいけばいいな!ダメだったらそのとき!No Problem♪

朝はリキシャワーラー、特にサイクル、が来るようなお店に行ってみた。揚げた魚のカレーがあるお店。

・Tengra FishのPlate(カレー2+ご飯) 40Rs



Pahar Gandhiを歩いていると、なんとMBSで会ったAkiさんに遭遇!

その日の夜19時過ぎにDelhiを出発するらしいので、18時に待ち合わせして夕食を一緒に食べることを約束した。



メトロで、Seelampurへ向かう。改札を出ると、一気にブルカを着た人たちが増えたように思えた。Zafrabadというエリア、そこが私の向かう場所。ただ、どこがその地域なのか、どうやって行くのかよく分からなかった。

ここでは英語は一切通じなかったので、とりあえず「Zafrabad!」とだけ言い続け、オートで近くのエリアに連れて行ってもらった(場所を間違えていたようで、本来は乗る必要なかった)。この一帯は粉塵や排ガスがとても多く、マスクがないと咳が止まらなくなる。ムスリム、ムスリマが本当に多い。ブルカを被り目だけを出した女性も数多く見かけた。建物は2階建が多く、レンガで出来ている。屋上が必ずあるが、造ろうとして造ったのか取り払ったのか分からないような、壁の高さは不揃いだった。自転車のタイヤ屋さんが多いように思った。

オートを降りてから、Kurti(ひざ上スリット入りワンピースとレギンス)を着ていた私はなんだか恥ずかしくなった。外国人というだけでも珍しく、ましてや体系がはっきりしている衣服を身に着けている。完全に浮いている・・・!!!がどうしようもないので気にしないことにした。

探している団体の建物を尋ねた。「Gender Resource center?」みんな分からないと答える。「Bable Uldoom Madrasaが200m程先にあるから、そこに行けば分かるのでは?」と警官の人に教えてもらった。しかしMadrasaでは英語が話せる人はいなかった。もしかしたら道路を挟んで反対側の方かもしれない。若干、そっちの方がより貧しそうな風に見えたからだ。向こうへ渡って、中へ入っていく。そこは雰囲気が明らかに「スラム街」だ。水が不衛生で、緑色をした水が水路を通っていた。ハエがやたら多い。このままではどこに行けばいいかわからない・・・そう思い、目の前から歩いてきた人に話しかける。‘きれいだけど化粧がやたらハッキリしていて濃いなぁ’と思ったら、声が若い男性の声だった。2人はMr. Lady(?)だったんだな~と。彼女たちが教えてくれた「3が見えたら右に曲がって」は結局3がどれかわからなかったが、確かに施設があったのは「区画3」という感じの場所だった。イスラム教徒が多いこともあり、牛肉屋も多く見受けられた。しばらく歩いて、少しだけ英語の分かるお医者さんにGender Resource Centerをヒンディーに書き直してもらって(本当は翻訳してほしかった)、人に訊きながら先に進んだ。何人かしばらくついてきて色々なところへ連れて行ってくれた。途中で住所を持っていることを思い出し、見せると、ライムグリーンのサリーをまとったお母さんが連れて行ってくれた。ずっと付いてきてくれて、施設まで連れてきてくれた。そのお礼に少しだけガイド代を渡したかった。「Child? Chocolate, chocolate」と言って50Rsを渡そうと引き止めたが、再三断られてしまった。お母さんはなんて優しい人なんだ、と思ったので嬉しくなってハグして別れを告げた。

GRCは女性のエンパワーメントを目的とした事業を行い、政府からの助成金を得ている(そういった制度が存在する。前述のTrustも確かそうだったはずだ)。3つの事業、という制限を受けているということもあり、ここで行っていたのは以下の三つである。



■事業/コース

・識字教室 ヒンディーと英語の読み書き、計算

・手工芸技術 手工芸品作成は賃金が低いという 6ヶ月以上受講ライセンス発行

・美容技術 ヘア、メイク、ヘナなど 6ヶ月以上受講ライセンス発行



■傾向

・識字 未就学者が大半だが、金銭的理由で学校を退学した者もいる 12~40歳 ~15人

・手工芸技術 仕立て料(100~200Rs)節約や友人へ教えることでの収入(50~60Rs)

・美容技術 サロンへ行って仕事をすることができる 最も受講者が多い 10~15人



■受講まで

情報の少なさや貧しさから封建的、伝統的傾向が強いため、女性は家で家事と子育てだけやっていればいいと考える男性が多く、またその意識が強い。受講を希望する女性が現れた場合、受講に至るまでに男性(父、夫)の説得が必要になる。簡単ではなく、十分な説得には時間を要すという。

女性が経済的に力を得ることで、彼女たちの自信にも家計への貢献も可能になる。



<何人もの女性が受講し、家計の足しにできるような経済活動を行うことができるようになっていく。女性に対する教育の重要性は様々な文献で言われているように子供や家族への影響力があるため波及効果が高いとされる。ただ、効果が目に見えるのは、長期で経過を図ったときでしいかない。躍進的ではないからこそ、急激な変化が訪れるわけではないからこそ、ゆっくり、確実に定着していくのかもしれない>



施設の近くには、多くのサイクル修理やさんが連なっていた。経済的に、サイクルリキシャー、自転車が多く走る(職業としても経済面でも)この一帯では本当に重要な役割を担っているようだ。子供たちがサイクルリキシャーごっこ(と勝手に名づけた)をしていた。一人がリキシャーをこいで、二人の少年が席に乗っていた。笑顔が弾けていた。外国人相手に英語で交渉できる、お金の勘定できる、しっかりした大人になるんだよ!頑張れ将来の大黒柱!



メインの通りに抜けるが、どこが駅だか分からず、地図を広げて現在地を警官に聞いてみた。そばによってきたお英語を勉強したから使いたくてたまらない、といった小柄なおじさんも加わって、「あっちが駅だよ!真っ直ぐ行くとWelcome Metroがある」と。お礼を言って歩き出すと、しばらくしておじさんが「私も行くから一緒に行こう!」と。一緒に行けるのは助かる!と思い、おじさんと他愛の無い話をして駅へ。極めて混雑している交差点(車道)を人と車とを縫って歩かなければならなかった。おじさんがいなかったらどうなっていたことか…本当に感謝!

駅へ付けば、もう分かるのだが、おじさんは「チケットはここで買うんだ。どこまでだい?そうかNew Delhiにいくんだね。すると…15Rsだ。いいかい?」

プラットフォームで一緒に電車を待とう…と思ったら「Lady’s compartmentはこっちだよ!さぁ、こっちこっち!」と、連れて行ってくれた。そして去っていく。と思ったらすぐに戻ってきて、「○○駅で乗り換えるんだ。そこで乗り換えてNew Delhi駅だよ!大丈夫?分かった?」と、乗り換えの駅を路線図でわざわざ調べて来てくれたのだ。

このおじさんの心からの優しさに、本当に感動した。なんと自然体でジェントルマンなのだろう。このエリアでは、本当にたくさんの優しさを頂いた。嬉しい気持ちで一杯になった。



New Delhiに戻り、ヘナに挑戦しようと思った。ブラウンカラーでやってもらった。おっちゃん(30歳前後?)は腕がよさそうで、人もよさそうだし、とても丁寧にペイントをしてくれる。仲良くなったので、日本人向けに価格表とコメントを書いてあげた。ブログや友人に紹介すると約束して、写真を撮ってあげた。

名前はサルバンさん、Y字になっている(夜は牛が集まる広場の横)中州の赤い何かのところで運営している。5年間ヘナアートをしているという。

■Menu <色(色持ち期間)と長さによる価格 / 長さ:手甲―腕の中間―肘>

・オレンジ(2~3日):25-50-75Rs

・レッド(1週間):50-100-150Rs

・ブラウン(2~3週間):75-150-225Rs

・ブラック(1ヶ月):100-200-300Rs

※彼の言い値である。ただ、腕は確かなので、無駄に太い線を描いたり、雑にしたりは一切しない。道を歩いている客引きのにいちゃんたちや、他の外国人に「そのヘナ、すごくステキだね。」と言われるし、実際他の人のヘナを見せてもらったけれど、確かにサルバンさんは腕がいいようだ。

彼自身のデザインもあるので、デザイン料を払ってもいいと思える場合は是非いくらか+αしてほしい。

日本人は特に値切る文化がごく一部にしかないため、定価が目に見えないと不安になるだろう。また、英語が話せない人も少なくなく、日本語のメニューがあれば基準が分かるため、安心感を幾ばくか抱いてもらえるのではないか?と思う。サルバンさんにとって、私のメモが役立っているといいな。



宿に戻る。18時、Akiさんが来て、もう一人Takiさんと一緒にMadan Café Roof Top Restaurantへ。お腹はすいていなかったのでみんなケーキやChaiなど軽食で終わった。1時間弱話をして、Akiさんは空港へ向かった。ネパールにしばらく滞在し、日本へ帰国する。タキさんは26歳で、2週間ほどインドに滞在、ヨーロッパの方に行くのだという。その後‘ラブリー:Rabri ’という、スペルがわからないがよく売っている(寝台列車でも「フルーティー,ラッシー,ラブリー」と売りに来る)、ミルクっぽい、チーズのような食感の、とろっとした、甘~いお菓子を食べに行った(18時前にも食べたが、食べさせたかったので連れて行った)。NDL駅の通りに近いPahar Gandhiの入り口、18Rsで食べられる。Rabriも漏れず、インドのお菓子はどれも砂糖の過剰摂取になるような甘さだが、他の戸は違いミルキーな味で、好き。人によると、食感は、雪見大福の皮…らしい。



水を買うためにふらふら、買い物できるかな~とふらふら、その辺にいるにいちゃんたちと会話を楽しんだ。そしてY字の、牛たちがいるところで子供たちがコマをしていた。それを写真に撮り始めると、子供たちはテンションが上がって「撮って撮って!」と。いつの間にか少年たちが大量に集まってきて、20人くらいになっていた。良く分からないけどもみくちゃにされながらも、元気一杯でやんちゃな少年たちの最高の笑顔がカメラにたくさん残っている。

途中、ジェスチャーで通りすがりのどこかの店のおじさんが「この子達にカメラ盗られるぞ」言った。私はこう言った「No Problem!」とね。無くなったらそのときはその時。壊れたらそのときはその時。いつか壊れるし、無くなるし、でも、今手元に何もなくならず全て持っている。一つとして知らぬ間に失くしたものは無い。私の不注意で放置してきたものはいくつかあるが…笑

No comments:

Post a Comment